組写真・作り方・考え方 2017年 6月編 [ 2 ]「 ハーモニーで」

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3枚の写真で組写真を作り
「ものがたり」を表現する

「 ハーモニーで 」

▼ 下の組写真が、2017年 6月に展示した「 ハーモニーで」です。

大阪城公園の梅林まで初夏の風に乗り
運ばれてきた 軽やかなメロディーは
極楽橋を渡った石段の上で
四人が奏でるフルートのハーモニーだった

異なる人たちの奏でるハーモニーは
周りの人を思いやる気持ちで綴られる
周りの人々にハーモニーを伝える事
この重なりを大切に思う事により
心の中の深い想いの姿が
はっきりと立ち現れる
何と重なり 何とすれ違っていくのか

人と人が重なり 繋がる事により
そこから ハーモニーが生まれる
民族を超え 宗教を超えたハーモニーが
地球全体に広がっていく事を
祈りつつ 生きていきたいと思いました







前回の続きです。
一番上の雲の写真から説明していきます。
▼ 下の写真を見てください。

4人の女子大生が奏でるフルートのメロディーは、どんな写真で表せばいいのか色々考えて、この空の雲の写真になりました。
雲の縦の線と、雲の横の線が重なり合っているところが、4人の女子大生が奏でる4つのフルートのメロディーが重なりと合っているようにみえて、木立から広がっていっている感じがしたので、この写真に決めました。

そして、この写真は「組写真ハーモニーで」では、「遠い写真」になります。
「遠い写真」の説明は、組写真全体のところで説明します。




▼ 下の写真を見てください。

実際に撮影した写真です。
この写真を、白い雲が広がっている明るい写真にしたいと思いました。
▲ 上の雲の写真をレタッチしていきます。


* 私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。


レタッチは、露光をかなり上げて明るい写真にして、その分、コントラストもかなり上げています。
そして、雲の白さを強調するために、ハイライトと白レベルを上げて、ほんの少しシャドーを下げています。
次に、自然な彩度を上げて、空の青さを出しています。




▼ 下の写真を見てください。

いい感じになったと思いませんか?
撮影した写真に比べて、明るい写真になり、青い空に、白い雲が重なり合っているような写真になりました。

次に、このままでと空の比率が多すぎると思うので、トリミングで比率を変えていきたいと思います。


* Many・Thanks
「Lightroomのトリミングツールの使い方」は、こちらです。




⭐️ ここでちょっと

私は撮影の際、いつもセンターピントで撮影します。スナップ写真が多いせいでもあるのですが、
シャッターチャンスを逃さないためです。
「あっ!」と思った時に、逃さず、迷わず、シャッターを押すためです。
「ROW [ ロウ ]( 生 )」画像で撮影していれば、「どんなトリミングも怖くない」という勢いです。

*スナップ写真の撮影の仕方の参考に、ぜひ、合わせてお読みください。 
Many・Thanks
「スナップ写真とレンズ」は、こちらから

HAERUSHASHIN
 3「スナップ写真の撮影について 1 」は、こちらから

HAERUSHASHIN
 4「スナップ写真の撮影について 2 」は、こちらから


私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。

* Many・Thanks
「Lightroomのトリミングツールの使い方」は、こちらです。






▼ 下の写真を見てください。

ちょっとわかりづらいのですが、右下の雲の写真の白く光っているところと上の部分をトリミングで切り取っています。
スナップ写真を組写真にあった写真に、表現意図にあった写真に、仕上げていくには、トリミングは欠かせないものです。






次に、一番下のシダの葉の写真を説明していきます。
▼ 下の写真を見てください。

この写真は、カフェの前にある鉢植えのシダの葉の写真です。
私は、このシダの葉にリズムを感じました。
小さな緑の葉が一本の枝にいっぱいくっ付いていて、そのえだが一本の軸にいくつもくっ付いている。
葉っぱが、一枚、二枚、三枚・・・と、そして、軸が、一本、二本、三本・・・と、
だから、4人の女子大生の奏でるフルートのメロディーを表すことができると思いました。

そして、この写真は「組写真ハーモニーで」では、「近い写真」になります。
「近い写真」の説明は、組写真全体のところで説明します。




▼ 下の写真を見てください。

実際に撮影した写真です。
この写真をレタッチで、明るいリズムのある写真に仕上げていきたいと思います。

レタッチで、露光をかなり上げて、その分、コントラストもかなり上げて、パッチとした写真にして、次に、シャドーと黒レベルをかなり下げて、緑色を黄緑色に仕上げています。そして、最後に、自然な彩度を上げて、綺麗な黄緑色にしました。



▼ 下の写真を見てください。

レタッチ後のシダの葉の写真です。
いい感じになりましたよね。

次に、この写真は縦位置なので横位置の写真にしていきます。その方が他の空の写真や、4人の女子大生の写真と組んだときいい感じがすると思ったからです。

私の場合は、縦横の比率を 2L の大きさに設定して、フレームを右に回転させていき、葉の軸がセンターで水平になるところでトリミングをしました。




* 私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。

* Many・Thanks
「Lightroomのトリミングツールの使い方」は、こちらです。


*トリミングでお悩みの方、ぜひ参考に合わせてお読みください。
KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年4月 足もと」は、こちらから

KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年5月 若者 」は、こちらから

KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年7月 通りすがり 」は、こちらから

KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年9月 白の時 」は、こちらから

KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年11月 いちょうの葉 」は、こちらから




▼ 下の写真を見てください。

いかがですか?
真ん中の4人の女子大生の写真の中の石段の横の線を意識して葉の軸を水平にしました。これによって、組写真の中の写真同士のつながりができたと思います。




次に、組写真全体の事を説明していきます。

もう一度、
▼ 下の組写真2017年 6月に展示した「ハーモニーで」を見てください。

私の組写真を展示する場所は、会議室の柱なので A3 の写真が 3枚縦に並びます。
これを踏まえて、
この「ハーモニーで」の組写真を組んでいく際の考え方の順番を説明していきます。
私は、組写真を組んでいく時、最初に人物の写真を決めます。
その人物の写真を撮らせていただいた時の会話などを思い出しながら、また、人物の写真からイメージできる思いとか、色、形、などなど・・・この4人の女子大生の写真と3枚の組写真を組んでいく時の、残りの 2枚の写真を考えます。
その時に、「遠い写真」と「近い写真」を頭の中でイメージしています。

この組写真では、「遠い写真」とは、一番上の空の雲の写真がそうです。そして、「近い写真」とは、一番下のシダの葉の写真です。
組写真を組んでいく時、人の写真と、近い写真、そして、遠い写真を必ず考えています。
この思いで、3枚の組写真を作ることによって、組写真全体がバランスがとれた組写真になります。

2017年 6月の組写真「ハーモニーで」の「ものがたり」は、
「4人の女子大生が持つそれぞれの個性がフルートのメロディーになり、雲間に響きあい、重なりあって、地球全体に広がっていく」という「ものがたり」になりました。


最後に、
宇宙の大きさから考えると、この狭い宇宙船地球号の中で、国と国が、人と人が、争っている。命をかけて。
宇宙船地球号は、色々な民族、色々な宗教があるからこそ、自然とともにここまで育んで来ることができました。
宇宙船地球号に、人は自然と共に住まわせてもらっていることを、心の中で思い起こす必要があると思います。

今一度、人として、人間として、どう生きていくのか、立ち止まり考えてみることが大切なのではないでしょうか。



前回の、2017年 6月 編 [ 1 ]「ハーモニーで」の説明は
KUMISHASHIN
「組写真 作り方 考え方 2017年 6月編 [ 1 ] ハーモニー で」は、こちらから




Many・Thanks
「スナップ写真とレンズ」は、こちらから

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「組写真・作り方・考え方」は、こちらから

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「映える写真を撮影!」は、こちらから

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