組写真の作り方・組写真の編集や展示の仕方  2

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3枚の写真で、組写真を作っていくための編集と展示の基礎がわかる!


写真を表現する際に、一枚の写真で表現していく「単写真」と、複数枚の写真でテーマやストーリーを表現していく「組写真」があります。
写真を「組写真」で表現していく際、複数枚の写真をどのように組んで行けばいいのか、どのように見せていけば良いのか迷った方も多いのではないでしょうか?

また、
「どの写真と、どの写真を組めばいいのだろう?」
「どのように考えて写真を並べればいいのだろう?」
「写真を組んではみたものの、意図していた事が思うように伝わっていない気がする」
などと思ったことがある人も多いいと思います。

そんな時に、必要なのが「写真の編集」と呼ばれる作業です。

難しそうだと思われる方も多いいと思いますが、
基本的なルールがありますので、安心して下さい。

前回の記事「組写真の編集や展示の仕方 1 」では、3枚の写真で組写真を組んでみたいと思っている、あなたに向けて、私が今まで3枚の組写真を作ってきたノウハウを基礎的なことからお伝えしていきました。

前回の記事「組写真の編集や展示の仕方 1 」の説明は、
KUMISHASHIN 
「組写真の作り方・組写真の編集や展示の仕方 1 」は、こちらから




今回は、
前回の「組写真の編集や展示の仕方 1 」の、編集作業に加えて、3枚の写真を組写真として展示する際の注意点などをお伝えしていきます。

この記事の内容は、
1 3枚の組写真を展示していく上で一番大切なことは?
2 3枚の組写真の型に沿って、写真を編集
・タイポロジー型・・同じ種類の対象を被写体として撮影した写真を集める。
・物語型・・ストーリーで写真を組んでいく。


1 3枚の組写真を展示していく上で一番大切なことは?

まず初めに、
私が3枚の写真から作った組写真を展示していた状況から説明していきます。

一枚一枚違う場所で撮影した写真を3枚選び、
組写真を組むことは、写真にまた新しい命を
吹き込む作業におもえます。

私の場合、3枚の組写真を飾らせていただいていた場所が、
会議室の柱なので、基本的にA3の額3枚が、
縦に並ぶ構図です。

だいたい、
▼ 下の図のようになります。

組写真の構図


この時、
中心となる真ん中の写真が、床から 160cmぐらいのところになるように設置します。
というのは、見てくださる方々の身長を考えるからです。

3枚の組写真の前に立たれた方々の目線が、中心になる写真の高さになるようにするためです。


次に、
展示した写真の重心が3枚の組写真全体に対してどうなっているのかを考えます。


▼下の組写真を見てください。
この3枚の組写真は、 2016年10月に展示した「内なる思いの先に」です。

この3枚の組写真の1枚、1枚の写真の重心を考えてみてください。
一番上のカラスの写真の重心は、左にあります。
次に、
真ん中の雲の写真は、木の長さが写真右の方が長いので写真の重心は、右にあります。
そして、
一番下の彼の写真の重心は、右にあります。

ということで、
3枚の組写真全体からみてみると、目線が一番上のカラスの写真の左から、真ん中の写真の右に流れて、一番下の彼の写真の右で止まるようになります。

この目線の動きから、この3枚の組写真を1枚の写真と考えた時に、重心のバランスがとれた1枚の写真になります。


2016年 10月に展示した組写真「内なる思いの先に」の詳しい説明は下のところから、
KUMISHASHIN 
「組写真・作り方・考え方 2016年10月編 [ 1 ] 内なる思いの先に」は、こちらから

KUMISHASHIN 
「組写真・作り方・考え方 2016年10月編 [ 2 ] 内なる思いの先に」は、こちらから



次に、もう一組の3枚の組写真で説明していきます。


▼ 下の組写真を見てください。
この3枚の組写真は、2015年 8月に展示した「追うもの 追われるもの」です。

この3枚の組写真の1枚、1枚の写真の重心を考えてみてください。
一番上のカラスの写真の重心は、カラスのいる右にあります。
次に、
真ん中のカメラマンの写真の重心は、カメラマンの居る左にあります。
そして、
一番下のカラスの羽根の写真の重心は、カラスの羽根がある右にあります。

ということで、
3枚の組写真全体から見てみると、目線が一番上の写真から、右、左、右と、カラス、カメラマン、カラスの羽根というように動いていきます。
この目線の動きから、3枚の写真の組写真を1枚の写真の感覚で見てみると、全体的にバランスの取れた1枚の写真に仕上がっていると思います。

このように、展示する際に、1枚、1枚の写真の重心を考えて、組写真を組み、3枚の組写真を1枚の写真と考えたときの全体のバランスを整えていきます。

私の場合は、写真の重心を考えて、トリミングで表現意図あった写真に仕上げていきます。


2015年 8月に展示した組写真「追うもの 追われるもの」の詳しい説明は下のところから、
KUMISHASHIN 
「組写真・作り方・考え方 2015年8月編 [ 1 ] 追うもの 追われるもの」は、こちらから

KUMISHASHIN 
「組写真・作り方・考え方 2015年8月編 [ 2 ] 追うもの 追われるもの」は、こちらから



私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。

* Many・Thanks 「Lightroomのトリミングツールの使い方」は、こちらです。

*トリミングでお悩みの方、ぜひ参考に合わせてお読みください。
KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年4月 足もと」は、こちらから

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「組写真・トリミング・考え方 2013年5月 若者 」は、こちらから

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「組写真・トリミング・考え方 2013年7月 通りすがり 」は、こちらから

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「組写真・トリミング・考え方 2013年9月 白の時 」は、こちらから

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「組写真・トリミング・考え方 2013年11月 いちょうの葉 」は、こちらから





次に、ちょっと違うタイプの組写真を説明していきます。

▼ 下の組写真を見てください。
この3枚の組写真は、2016年 6月に展示した「人となりが」です。

この組写真は、バチを持っている男の人の写真をいちばん最初に決めました。
この写真を見て思い浮かんだことがらは、
1 写真全体に、黒い色と、緑色がある。
2 太鼓の練習をしている。
3 力強いバチさばきだ。
4 足を踏ん張っている。
5 今にも太鼓の音が聞こえてきそうだ。

上の5つのようなことから、
右側の2枚の写真を決めました。

まず、
右上の黒い瓦の写真は、太鼓を叩いて響いている音をあらわしています。

黒い色を写真全体から感じること。
黒い丸い瓦の並んでいる様子から、太鼓を叩いている音が続いている感じがする。

上のところで書き出した、
1 写真全体に、黒い色と、緑色がある。
5 今にも太鼓の音が聞こえてきそうだ。
に当てはまると思います。 


そして、
右下の木の根の写真は、バチを持っている人の性格をあらわしています。

写真に黒色と、茶色と緑色があり力強さを感じる。
足を踏ん張っている姿から、どんな困難なことにも逃げることなく立ち向かっていく心の強さ、頑固さ。
そんなバチを持っている人の性格を、木の根が土の上に張り出している写真で表現しています。

上のところで書き出した、
3 力強いバチさばきだ。
4 足を踏ん張っている。
に当てはまると思います。

このようにして、3枚の組写真を編集していきます。

展示の際に、
太鼓の音を表す、丸い瓦の写真を右上に展示することによって、本当に太鼓から音が出ているように感じませんか?
そして、
太鼓を叩いている人の性格を表す、木の根の写真を右下にして展示することによって、足の力強さがそのまま表現できていると思います。


2016年 6月に展示した組写真「人となりが」の詳しい説明は下のところから、
KUMISHASHIN
 「組写真・作り方・考え方 2016年 6月編 [ 1 ] 人となりが」は、こちらから

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 「組写真・作り方・考え方 2016年 6月編 [ 2 ] 人となりが」は、こちらから



⭐️ ここでちょっと、
3枚の組写真を作っていると、2枚の写真は簡単に組めるのですが、3枚目がとても難しいです。
この2枚の写真に、あと1枚「◯◯な写真があれば」自分が思い描いている、テーマやストーリーを表現することができる3枚の組写真になるのに・・・と、考えることができるようになります
だから、
次に撮影に行った時は、「◯◯な写真を撮影しよう!」と思うことができます。
そんな思いを繰り返していくうちに、3枚の組写真を、テーマやストーリーに沿って「逆算」して作品づくりができるようになっていきます。

ずいぶん前のことですが、名取洋之助の「写真の読みかた」という本に出会った時、「写真を見るのではなく、写真を読むのだ!」と衝撃を受けたことを今でも覚えています。

3枚の組写真を、テーマやストーリーに沿って「逆算」して作品づくりをするということは、だんだんと「写真が読める」ようになっていくということです。



2 組写真の型に沿って、写真を編集
・タイポロジー型・・同じ種類の対象を被写体として撮影した写真を集める。
・物語型・・ストーリーで写真を組んでいく。

まず、
・タイポロジー型・・同じ種類の対象を被写体として撮影した写真を集める。
タイポロジー型から説明していきます。

▼ 下の組写真を見てください。
この3枚の組写真は、2015年 7月に展示した「豊かな」です。

この3枚の組写真は、京都京北町で撮影しました。
お盆に撮影したので、一面稲穗の海でした。

余談ですが、
私は、ずっとこの写真が撮りたいと思っていました。
「美しの国」を表している写真だと思いませんか?


一番上の写真は、稲穗の海だけです。
次に、
真ん中の写真は、オートバイに乗ったカップルです。
一番上の写真と変化をつけるために、レタッチでコントラストを上げて濃い稲穗の海にしています。
そして、
一番下の写真は、稲穗の海に流れている水路を入れて、上の2枚の写真とは、少し違うイメージにして、ちょうど運よく郵便屋さんの赤い車が通りかかったのでシャッターを押しました。

このように、
・タイポロジー型・・同じ種類の対象を被写体として撮影した写真を集める。
という型でまとめてみました。


2015年 7月に展示した組写真「豊かな」の詳しい説明は下のところから、
KUMISHASHIN
 「組写真・作り方・考え方 2015年 7月編 [ 1 ] 豊かな」は、こちらから

KUMISHASHIN
 「組写真・作り方・考え方 2015年 7月編 [ 2 ] 豊かな」は、こちらから



次に、
物語型・・ストーリーで写真を組んでいく。
物語型を説明していきます。

▼ 下の組写真を見てください。
この3枚の組写真は、2015年 5月に展示した「見つめて 見つめられて」です。

3枚の組写真の真ん中の写真は、大阪城にやってくる「瑠璃鳥」を撮影するために集まったカメラマンの人達です。長いレンズが、同じ方向を向いて、いっせいにシャッターの音が聞こえるのが面白くて、ちょっと後ろの方でシャッターを切った写真です。

次に、
3枚の組写真の一番上の写真は、山田池公園で撮影しました。
いちばん上の電線にだけ、一列に並んで止まっているのが面白くてシャッターを切った写真です。

そして、
3枚の組写真の一番下の写真は、大阪城公園の桜の広場に住んでいる、のら猫のシロです。

「電線に止まっている鳥達を、多くのカメラマンが長いレンズで撮影しています。
そのカメラマン達の様子を、木の幹のそばにいる猫が眺めている」

という「ものがたり」になります。

このように、この3枚の組写真は、
物語型・・ストーリーで写真を組んでいく。
という型でまとめた組写真です。


2015年 5月展示した組写真「追うもの 追われるもの」の詳しい説明は下のところから、
KUMISHASHIN
 「組写真・作り方・考え方 2015年 5月編 [ 1 ] 追うもの 追われるもの」は、こちらから

KUMISHASHIN
 「組写真・作り方・考え方 2015年 5月編 [ 2 ] 追うもの 追われるもの」は、こちらから




前回の、
「組写真の作り方・組写真の編集や展示の仕方 1 」の説明は下のところから、
KUMISHASHIN
 「組写真の作り方・組写真の編集や展示の仕方 1 」は、こちらから



いかがでしたか?
ここまで読んでいただきましてありがとうございます。



最後に、私からの提案ですが、
あなたが、3枚の写真で作った組写真を、ちょっと大きいめの2L、または、A5ぐらいの写真用紙にプリントしてみてください。
そして、
額に入れるのがベストですが、
2L、または、A5の写真用紙のままでもかまいませんから、
お家のどこかに組んで飾ってみてください。
きっと、新しいものが見えてくると思います。


一枚一枚違う場所で撮影した写真を3枚選び、
組写真を組むことは、写真にまた新しい命を吹き込む作業におもえます。


3枚の写真で作る組写真の、新しい命の風を感じてみてください。



前回の、
「組写真の作り方・組写真の編集や展示の仕方 1 」の説明は下のところから、
KUMISHASHIN
 「組写真の作り方・組写真の編集や展示の仕方 1 」は、こちらから






KUMISHASHIN 「組写真・作り方・考え方」は、こちらから

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