被写体の意味を忘れて、かたちだけに注目する
先入観にとらわれないデザイン的な撮り方
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西梅田駅近く
地下からエスカレーターで地上に出たとき、ふと見上げた広場の天上です。
「映える写真を撮影!」では、テーマが伝わる写真を目指してきました。
テーマとは、あなたの写真を見てくれている人たちに、写真で伝えたいことです。
テーマを考える参考に、ぜひお読みください。
HAERUSHASHIN
「写真のテーマを考えるとは?」は、こちらから
ここからの、
「映える写真を撮影!」では、身近なところのモチーフを紹介していきます。
これから紹介するモチーフは、
あなたが「いいな」と思ったことを、発見し、見つけだす助けになると思います。
今回は「かたち」について説明していきます。
心を自由にして
かたちだけを見て自由に撮影する
何かを撮影しようと思ったとき、被写体の意味や名前を思い浮かべるのではなく、
心をひかれた原因、面白いと感じた心を大切にしてシャッターを押していきましょう。
アイキャッチの写真は、人の目のように思えたのでシャッターを押しました。
かたちを見つけるコツは、目の前の景色や被写体を線や面などの最小の単位、最小限のかたちとしてとらえて
被写体の先入観からはなれて、自由な心でシャッターを押すことです。
そして、
かたちの面白さは、撮影の時にキョロキョロして面白いと思える被写体を探すことです。
私の場合は、同じかたちや線が繰り返されていたり、連なっていたりすると心が動きます。
「おもしろい」と感じる直感を大切にしてかたちの発見をたのしみましょう。
さあ、心を自由にしておもしろい形を探していきましょう。
ここからは例をあげて説明していきます。
例 1
・楽器
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見ての通りホルンです。
間近で見る機会があり、
ホルンのラッパの部分がおもしろかったので、
ラッパの部分を強調たアングルでシャッターを押しました。
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楽器屋のウインドウにエレキギターがたくさん並んでいたので、
お店の方に了解を得て撮影しました。
同じようなかたちの、重なりや続きかたがおもしろいと思ってシャッターを押しました。
実際の撮影はカラーなのですが、
色がガチャガチャするのでモノクロにしてみたら、
うまく「かたち」が浮かび上がってきました。
例 2
・三角形
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西梅田スターバックスの近くで撮影しました。
三角形の細かい段を水が流れ落ち、
この日はちょっと風があったので、
しぶきが風で舞い上がっていました。
水しぶきがいい感じで三角形のかたちを引き立てていると思います。
・四角形
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長谷寺に向かう参道で
自家製のお豆腐を作っているお店に出会いました。
水の中で四角いお豆腐が、
互いに肩を寄せ合っているみたいに思えたのでシャッターを押しました。
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堀川戎の夜店の的当てのディスプレイです。
あまりにも整然と可愛く並んでいたので店主にお願いして撮影しました。
何かお菓子の整列みたいだと思いませんか?
・丸
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大阪港のマーケットプレスの観覧車です。
すぐそばの天保山公園から撮影しました。
なんだか大きく胸をはっている感じがしませんか?
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長谷寺に向かう参道で路地売りのトマトに出会いました。
今時のトマトの形ではなく、ちょっと楕円形になっていて、
盛っている緑色のザルとの色の対比がおもしろくてシャッターを押しました。
濃厚なトマトの香りがしてくると思いませんか?
例 3 アングル
・下から
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梅田スカイビルを真下から撮影しました。
四角と丸とのデザインが美しいと思いませんか?
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大阪城公園で桐の木の葉を下から撮影しました。
この日は、曇っていたので空が白くなっていますが、
かえって曇りの方が桐の葉っぱを強調できた気がします。
カエルが持ちそうな葉っぱですね。
例 4
影で表す
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ペンギンが泳いいるところを後ろから撮影しました。
水槽の底に映しだされた影でペンギンとわかりますよね。
影で表現するのは、いかがですか?
例 5
リズム
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大阪海遊館で撮影しました。
クラゲの足が? 糸のように揺らめいていて、
ピンク色が可愛かったのでシャッターを押しました。
イルミネーションですよね。
そして、
水族館での撮影には、必ず黒い服を着ていきましょう。
写り込みを防ぐことができますよ。
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神戸動物王国の「アフリカの湿地」エリアで撮影しました。
かわいい同じ形の水草の葉っぱが並んで浮かんでいたので
シャッターを押しました。
カエルの歌が聞こえてきませんか?
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梅田スカイビルの一番上のガラス窓に映り込んでいた景色です。
ドレミファソラシド
音楽が聞こえてきませんか?
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大阪羽曳野の飛鳥ワイン蔵で、ワインを寝かせているところを撮影しました。
小さなラッパが、お行儀よく並んでいる景色だと感じました。
ファンファーレが聞こえてきませんか?
最後に
「かたち」を意識して撮影するときは、
「かたち」が伝わるように
バックや周りをよく見ることです。
バックがゴチャゴチャしていると
バックに邪魔をされて大切なかたちが
見えなくなってしまします。
できるだけシンプルなバックを選ぶようにしましょう。
それには、
あなた自身がカメラを持って動くことです。
動くことによって、シンプルなバックを意識した、
より「かたち」が強調されたアングルを探す事ができます。
かたちは、あなた自身が見つけ出すものなのです。
日頃から、かたちを意識して「写真の目」を養っていきましょう。
すると、
あなたらしい、
あなたならではの
写真が撮影できるようになっていきます。
そして、
あなたが撮影した写真から
音楽が聞こえてくる、
香りが漂ってくる
そんな写真を目指してください。
あなたの撮影に参考にしていただければ幸いです。
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