3枚の写真で、組写真を作り
「ものがたり」を表現していく
▼ 下の組写真が、2016年8月に展示した「お祭りで」です。
お祭りで
幼い時 祖父に手を引かれて祭りに行った
瀬戸内の 小さな島
町まで行くのに 1時間もかかった
それでも 夜店の灯りは 心をウキウキさせた
その祖父が 毎日 夕食の前に
神棚に向かい 柏手を打つ姿
仏壇に 手を合わせ 頭を下げる姿
今も 私の記憶のなかで生きている
日々の暮らしに精一杯の 小さな百姓家
それでも 神様を尊び ご先祖様への
感謝を忘れず生きている
そんな ひたむきな姿
それだけで 私の
大切な宝物のように思えます
まず、初めに、一番上の写真から説明して行きます。
▼ 下の写真を見てください。
今見ても、心に伝わってくるものがあります。「この眼差し」「この微笑み」写真を撮らせていただきまして、ありがとうございました。
この組写真は、生國魂神社(いくくにたまじんじゃ)の夏祭り。
大阪三大夏祭りの一つで、生国魂神社のある谷町九丁目から大阪城内の鎮座跡まで神輿渡御(みこしとぎょ)が行われる。その行列の様子は、大阪の天神祭の「船渡御」( ふなとぎょ)対して、「陸渡御」(りくとぎょ)と称されています。
▼ 下の写真が大阪城で実際に撮影した写真です。
声をかけて、撮らせていただきました。
全部で5枚、お話をしながら。
このおじいさんの写真は、いちばん最初にシャッターを切った写真です。
⭐️ ここでちょっと
写真を撮らせていただく時
なんとなく「こんにちは」と、声をかけて、近づいていきます。この時点で、本当に嫌な人は、私から離れていきます。(カメラを持っていますから)
声をおかけした方と、少しお話をさせて頂いて、そのあと、「一枚写真を撮らせてもらってもいいですか?」と尋ねてみます。
「いいですよ」と言ってくださった方に、「お年はおいくつですか?」「お好きな食べ物はなにですか?」などと、ちょっと声をかけながら、シャッターを切っていきます。
人の写真を撮らせていただいたとき、いつも思うのですが、一番最初にシャッターを切った写真が一番いいですね。
その人自身の、いちばん自然な姿が、映し出されているような気がします。
2回目、3回目にシャッターを押しころには、ちょっと表情が作られてくるように思えます。
戻ります。
「3枚の組写真を組んでいく時の表現意図を考え、その表現意図に合ったパーツをトリミングで作っていく」というのが、私の組写真を組んでいく時の思いのあり方です。
そんな表現意図から、おじいさんの顔を、強調したかったので、思い切って、縦位置にトリミングをしました。
私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。
Many・Thanks 「Lightroomのトリミングツールの使い方」は、こちらです。
*トリミングでお悩みの方、ぜひ参考に合わせてお読みください。
KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年4月 足もと」は、こちらから
KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年5月 若者 」は、こちらから
たまたまですが、後ろのクスの木の幹も、おじいさんの年齢を表すみたいに、重い感じが出ていて、とてもいいと思いました。
レタッチは、露光を少し上げて、その分、コントラストを上げ、鉢巻きとさらしの着物の白さを強調するために白レベルを上げています。
▼ 下の写真を見てください。
実は、組写真を組むときに、顔の写真と上の背中の写真と、どちらにしようか随分迷いました。
おじいさんの顔の写真で、本当に良かったと思います。
今思うと、どうして迷っていたのかが、分からないくらいで、
そのころの私は、このおじいさんの写真の良さをハッキリわかっていなかったのだと思います。
私自身、写真を見る目が、この写真を撮影した頃とは、だいぶ変わって来ているように思います。
最近、Lightroomの中の写真をスクロールして見ていると、ずいぶん前に撮影した写真の中に、その時は気にも留めなかったのに、「ハット!」思う写真を見つけることがよくあります。
「この写真、何か感じるものが伝わってくる !」
写真を見たときの、私の感じ方が、変化しているのだと思います。
皆さんも、撮り溜めている写真を、今一度、見直してみてはいかがですか?
次回は、真ん中の写真と、一番下の写真の説明して、全体の「ものがたり」の説明をしていきます。
この続きの、
組写真・作り方・考え方 2016年 8月編 [ 2 ] 「お祭りで」の説明は、下のところから
KUMISHASHIN
「組写真・作り方・考え方 2016年 8月編 [ 2 ] お祭りで」は、こちらから
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