組写真・作り方・考え方 2016年 4月編 [ 2 ]「うきうきを」

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3枚の写真で組写真を作り
「ものがたり」を表現する

「 うきうきを 」

▼ 下の組写真が、2016年4月に展示した組写真「うきうきを」です。

うきうきを

出会ったのは 大阪城の噴水の近くです
彼女はとても楽しそうに 花を摘んでいました
誰にあげるのかなぁ
一輪の花であれ 大きな花束であれ
花をいただくと本当に心が癒され
優しい笑顔になりますよね

私には 忘れられない花があります
その花は あのオレンジ色の「きんせんか」です
小さい時 祖父母が 私の花として
小さなお花畑に 種をまいてくれました
世話をしてくれたのは 全て祖父母で
私は じっと見守ることが 役目だったように思います

あれから もう 50年以上時が流れていますが
「きんせんか」の花に出会うたび 祖父母を思い出し
そして「きんせんか」の花は今だに
私の花であり続けています







一番上の写真から説明していきます。

▼ 下の写真を見てください。


この写真は、神戸どうぶつ王国の「ウォーターリリーズ」で撮影しました。撮影に行こうと思っていた時期が2月だったので寒くない所・・・と思い、ここになりました。

葉っぱの形が、パックマンに似ていると思いませんか?

このパックマン葉っぱたちが歌を歌っているように思えるのです。

カエルのうたが きこえてくるよ
クワッ クワッ クワッ クワッ
ケロケロケロケロ 
クワッ クワッ クワッ

と言う感じです。

真ん中の写真の彼女が歌っている鼻歌と・・





▼ 下の写真が実際に撮影した写真です。


トリミングで右下の部分を切り取りました。
真ん中の写真の彼女の黒い服と、周りの草の緑が、この写真と共通すところがあると思うのと、チョッと歌が聞こえてくるように思えて、この写真に決めました。

トリミングの際に、全面に葉っぱを入れるのではなく、余白( 余黒 )の部分を・・・と考えました。




⭐️ 写真の余白について

以前、習字を教えていただいていた先生に
「字の美しさも大切なのですが、紙の中の残された白い部分、余白の部分の美しさも大切なのですよ」
と、よく言われていたことを覚えています。

トリミングも同じように考えたら良いのではないかと思います。

私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。

* Many・Thanks
「Lightroomのトリミングツールの使い方」はこちらです。


写真全体を被写体でうめ尽くすのではなくて、余白の部分、抜ける部分、をあえて作ることによって、息の詰まった写真ではなく、気持ちの良い、リズムのある写真になると思います。


レタッチは、露光をほんの少しだけ上げ、コントラストも上げて、次に、黒を強調するために、シャドーをかなり上げています。
そして、葉っぱの緑を鮮やかにするために、自然な彩度を上げています。





次に、一番下の写真を説明していきます。

▼ 下の写真を、見てください。

この写真は、大阪城公園の東外堀に所で、二人の女子大学生が誕生日会をしているところに出会いました。
風船と、HAPPY BIRTHDAY との、ディスプレイが素敵だと思いませんか?

この木の下で、シートを広げてパーティをしていました。声をかけると快く承諾していただき撮影しました。
本当にありがとうございました。

何か、歌声が聞こえてきませんか?

Happy birthday to you
Happy birthday to you
Happy birthday, dear ◯◯ちゃん
Happy birthday to you

いかがですか?




▼ 下の写真が、撮影した写真です。

このままだと普通のスナップ写真になってしまうので、
トリミングで、
風船と、HAPPY BIRTHDAY の、ディスプレイを強調した写真に仕上げ、
それによって、
組写真の表現意図に合った写真になりました。



⭐️ ここでちょっと

私は撮影の際、いつもセンターピントで撮影します。スナップ写真が多いせいでもあるのですが、
シャッターチャンスを逃さないためです。
「あっ!」と思った時に、逃さず、迷わず、シャッターを押すためです。
「ROW [ ロウ ]( 生 )」画像で撮影していれば、「どんなトリミングも怖くない」という勢いです。

*スナップ写真の撮影の仕方の参考に、ぜひ、合わせてお読みください。 
Many・Thanks
「スナップ写真とレンズ」は、こちらから

HAERUSHASHIN
 3「スナップ写真の撮影について 1 」は、こちらから

HAERUSHASHIN
 4「スナップ写真の撮影について 2 」は、こちらから


私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。

* Many・Thanks
「Lightroomのトリミングツールの使い方」は、こちらです。





戻ります

トリミングは、組写真に必要なパーツを、組写真の表現意図に合った写真を作り、
そして、組写真を組んでいく上でとても大切な作業だと思っています。




レタッチは、露光をかなり上げて、そして、露光を上げた分、コントラストを上げて、パチットした写真にして、風船と、HAPPY BIRTHDAY の、ディスプレイの色が鮮やかになるように、自然な彩度を上げています。



写真の1枚、1枚と向き合い、心に響くものを、そこから感じられるものを、写真が語っている言葉を大切にすることが、組写真を組んでいく上で、とても重要なことだと考えています。






▼ もう一度、2016年4月の組写真「うきうきを」を見てください。

撮影した場所も時間も違う写真を、音楽の聞こえる、歌の聞こえる写真として、3枚の組写真に組みました。

いかがですか?

組写真から、メロディーが聞こえてきませんか?



前回の説明は下のところから
KUMISHASHIN
「組写真・作り方・考え方 2016年 4月編 [ 1 ] うきうき 」は、こちらから




Many・Thanks
「スナップ写真とレンズ」は、こちらから

KUMISHASHIN
「組写真・作り方・考え方」は、こちらから

HAERUSHASHIN
「映える写真を撮影!」は、こちらから

photo poem
「写真からのポエム」は、こちらから

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「ポエムに」は、こちらから

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「ハートストーリー 」は、こちらから

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「day・day ささやく」は、こちらから

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「上橋菜穂子さんの本の心に残るページ」は、こちらから

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「品田穣の鳥島紀行」56年前のアホウドリとの出会い は、こちらから

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 「写真絵本 のら猫シロとたまちゃんと」は、こちらから

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