組写真・作り方・考え方 2015年 8 月編 [ 1 ]「追うもの 追われるもの」

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3枚の写真で組写真を作り
「ものがたり」を表現していく

2015年8月に展示した「追うもの 追われるもの」について説明していきます。


▼ 下の組写真が 8 月に展示した組写真「追うもの 追われるもの」です。

追うもの 追われるもの

今回の作品は 私が組んで
初めて合格した 組写真です
どうしてこの3枚が合うのか 感覚的にはわかるのですが
具体的な理由を問われると 明確に言葉にすることができない
つくづく 感覚onlyで 生きている自分を見つける

カメラを持ち ひたすら 被写体を追う
追われるものを 捕え シャッターを切る

追うもの 追われるもの 一見すると
別々のように思える言葉ではあるが
実は 自分の中で 常に共存する言葉なのでは
例えば 「時」
時を追うものでありたいと願いつつ
気がつけば 追われるものになっていたりする

自分の中の 何かを追いながら
自分の中に 何かを求めながら
生きていけたら 素敵だと思いませんか






まず、真ん中の写真から説明していきます。
▼ 下の写真を見てください。

大阪城で写真撮影をされていたプロのカメラマンです。
5人の若者を目の前にシャッターを切り、その写真の映り具合を、ノートパソコンの前にいるアシスタントに大きな声で確認しています。

この頃、私は、プロのカメラマンはどの様に写真を撮影するのかとても興味があり、側でじっと見させていただいていました。
しかし、とうとう我慢しきれなくなって、ついつい写真を撮らせていただきました。

とても遠慮がちに遠くから撮影しています。
だからこの写真は、かなりトリミングをし、カメラマンの顔がハッキリする様にかなり露光を上げています。
その為に写真が、少しボヤけて見えたので、コントラストを上げて写真がパチっとするようにしました。

ちょっと、声が聞こえるような気がしたので、この写真をはじめに決めて、組写真を組んでいこうと思いました。

組写真を組む時、このプロのカメラマンは何を撮影しているのか? 被写体は何かのか? カメラが下から上を向いているので、上にあるもの写真が組写真を組んでいくにはつながりができやすいのではないか・・・色が黒とグレーなのであまりいろいろな色が入っていない写真の方がいいのではないか・・・などと、いろいろ考えました。

ちなみに、その時、彼が撮影していた5人の若者です。

この写真は、まだ彼らがデヴューしていないのでくれぐれもブログとかで使用するのは控えて下さいと言われていましたが、もう、これだけ年月が過ぎていれば大丈夫でしょう。




次に、一番上の写真を説明していきます。
▼ 下の写真を見て下さい。

この写真は、カラスが右上を向くのをじっと待って、シャッターを切りました。
おかげで、カラスのクチバシに光が当たりヒカっているのがわかりますか?
じっと待ったかいがありました。

この写真を選んだ理由は、カメラマンのカメラが上を向いているので、下から見上げた写真をと思い、
それから、色合いを合わせるために、色の少ない、黒っぽい写真をと思い、それで、このカラスの写真にしました。



▼ 下の写真を見てください。

この写真はその時に撮影したほかの写真です。
あきらかに、組写真のカラスが右上を向いている写真の方がいいでしょう。それから、左の石垣のラインと、カラスのクチバシのラインの角度が揃っているところが良いと思います。


⭐️ ここでちょっと

トリミングについて説明します。

▼ 下の図が、トリミングの基本図です。

縦線と横線との交点のところに、写真の中の主人公を配置すると
落ち着いたいい写真になると言われています。

よく知られている「黄金分割」の図です。


▲ 上の図の ⭕️ のところにカラスがくるようにしてトリミングをしました。

それから、カラスに目線を集中させるために、トリミングでよけいな物を思いきって切り取りました。
そうする事によって、スッキリ感が出たと思います。


レタッチは、
露光を上げて、岩の凸凹を少し見えるようにして、次に、コントラストを上げました。それから、ハイライトをかなり下げて空の水色を出しています。


私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。

Many・Thanks「Lightroomのトリミングツールの使い方」はこちらです。



プロのカメラマンの三脚の三角形と、岩の三角形とが、写真から似たようなイメージが感じられる様になり、色合いもそんなにかけ離れていないので、つながりのある2枚の組写真になっています。


次回は、一番下の写真と組写真全体の「ものがたり」の説明をします。


この続きの、組写真2015年8月編 [ 2 ] 「追うもの 追われるも」の説明は、
KUMISHASHIN
 「組写真・作り方・考え方 2015年 8月編 [ 2 ] 追うもの 追われるもの」は、こちらから




KUMISHASHIN
 「組写真・作り方・考え方 2015年9月編 [1] 触れ合う 」は、こちらから

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 「組写真・作り方・考え方 2015年7月編[1] 豊かな 」は、こちらから



Many・Thanks 「スナップ写真とレンズ」は、こちらから

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