組写真・作り方・考え方 2017年 4月編 [ 2 ]「 故人と」

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3枚の写真で、組写真を作り
「ものがたり」を表現していく

▼ 下の組写真が、2017年4月に展示した「 故人と」です。

故人と

一心寺で撮影させていただきました
お孫さんとの笑顔での会話が心に残っています

私の父が亡くなり もう10年が過ぎようとしています
色々と思うこともありましたが 今となれば
もっと話を聞きたかったなぁ・・・と

ある人が 故人は昆虫や動物になって
生きている人のもとに姿を現すと

私には父との「糸でんわ」があります
「糸でんわ」に気づいたとき 心の中で父と会話をします

「父さん!環は大丈夫だよ!」

一方通行ですが 確かに聞いてくれていると感じます
今の私には父との「糸でんわ」が
心の拠り所になっています

皆さんも 故人との「糸でんわ」を
探してみてはいかがですか





前回の続きです。
組写真の一番上の写真から説明していきます。
▼ 下の写真を見てください。

この写真は、大阪市天王寺区にある源聖寺坂(げんしょうじざか)で撮影しています。手前に見える桜は、この坂の上り口にある源聖寺のしだれ桜です。
この桜の写真にぼやけて写っている男の人の姿と、おばあちゃんのご主人の姿と重なるのではないかと考えました。



▼ 下の写真を見てください。
実際に撮影した写真です。

このままでは、主題のはっきりしないスナップ写真でしかないので、このしだれ桜の写真を、組写真の真ん中のおばあちゃんの写真と組んでいくには・・・と考えて、

縦位置の写真を思い切って、横位置の写真にトリミングしました。
桜の枝先を入れて、真ん中に写っている男の人の姿を中心に、手前に写っている階段と上の方のしだれ桜をカットしました。


⭐️ ここでちょっと
私は撮影の際、いつもセンターピント撮影します。スナップ写真が多いいせいでもあるのですが、
シャッターチャンスを逃さないためです。
「あっ!」と思った時に、逃さず、迷わず、シャッターを押すためです。
「ROW [ ロウ ]( 生 )」画像で撮影していれば、「どんなトリミングも怖くない」という勢いです。

*スナップ写真の撮影の仕方の参考に、ぜひ合わせてお読みください。 
* Many・Thanks
「スナップ写真とレンズ」は、こちらから

SHASHIN・65
65歳からの写真の練習 3「スナップ写真 1」は、こちらから

SHASHIN・65
65歳からの写真の練習 4「スナップ写真 2」は、こちらから



戻ります。

男の人の向こう側に抜け感が出て、主題のはっきりした写真になりました。
トリミングによって、スナップ写真から余計なものを取り除いていくのです。



▼ 下の写真を見てください。
トリミングをした後の写真です。

次に、
レタッチで露光をかなり上げて、コントラストも少し上げています。また、しだれ桜と、映り込んでいる木の緑を強調するために、自然な彩度を上げています。
そして、最後に、おばあちゃんの写真に合うように、明瞭度を30下げています。



▼ 下の写真を見てください。
レタッチをした後の写真です。

ちょっとわかりづらいですが、しだれ桜の色と男の人の色が薄くなっているのがわかると思います。



次に一番下の写真を説明していきます。
▼ 下の写真を見てください。

この写真は、大阪舞洲ゆり園で撮影しました。
この写真でおばあちゃんの写真と組写真を組もうと思ったのは、おばあちゃんの佇まいがゆりの花のように感じたからです。年老いた中でも気品を感じたからです。



▼ 下の写真を見てください。
実際に撮影した写真です。

この写真を組写真のおばあちゃんの写真にあうように、レタッチで、露光とコントラストを上げて、次に明瞭度と自然な彩度と、彩度とを各々の数値を40ぐらい下げています。



▼ 下の写真を見てください。
レタッチをした後の写真です。

ゆりの花のピンクがかなり薄くなっているのがわかりますか?
次にこの写真を組写真のおばあちゃんの写真に合わせてトリミングをしていきます。

おばあちゃんの写真の重心が左にあるので、このゆりの写真は重心が右に来るようにトリミングをして、手前にあるつぼみと後ろに映り込んでいる白いゆりの花をカットしました。



▼ 下の写真を見てください。
トリミングをした後です。

いかがですか?
ゆりの花を全部入れるのではなく、花びらをカットすることによって、かえって写真に広がりが出ています。
ゆりのスナップ写真が、トリミングによって主題のはっきりしたゆりの写真になりました。



私が使っている写真編集ソフトは「Lightroom」(ライトルーム) です。

* Many・Thanks 「Lightroomのトリミングツールの使い方」は、こちらです。

*トリミングでお悩みの方、ぜひ参考に合わせてお読みください。
KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年4月 足もと」は、こちらから

KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年5月 若者 」は、こちらから

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「組写真・トリミング・考え方 2013年7月 通りすがり 」は、こちらから

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「組写真・トリミング・考え方 2013年9月 白の時 」は、こちらから

KUMISHASHIN
「組写真・トリミング・考え方 2013年11月 いちょうの葉 」は、こちらから



最後に、組写真全体のことについて説明していきます。
▼ もう一度、下の組写真「故人と」を見てください。

この組写真は、真ん中の写真「おばあちゃん」の写真を中心に、「遠い写真」「近い写真」で組まれています。
「遠い写真」は、一番上の「しだれ桜と男の人」の写真です。そして、「近い写真」は、「ゆりの花」の写真です。
「遠い写真」と「近い写真」で組写真を組むことでバランスの取れた3枚の組写真になっています。

そして、この組写真を展示した時の目線の移動を考えて、一番上の写真は、写真の重心が真ん中より少し右側にあり、真ん中のおばあちゃんの写真は、写真の重心が左側にあり、一番したのゆりの花の写真は写真の重心が右に来ています。
一番上の写真から、視線の動きが右、左、右、というようになり、組写真全体がバランスが取れた組写真になっています。

組写真を展示した際、見ていただく人の視線の動きと、全体のバランスを考えて組写真を組んでいきましょう。

この組写真「故人と」のものがたりは、
「ゆりの花のような佇まいのおばあちゃんが、亡くなられたご主人と今も共に生きている」になりました。

写真を明瞭度を下げることにより、タイトルの「故人と」にあった雰囲気の組写真ができたと思います。

皆さんも、いろいろ挑戦して見てください。




前回の、2017年4月編[ 1 ]「故人と」の説明は、
KUMISHASHIN 「組写真・作り方・考え方 2017年4月編 [ 1 ] 故人と」は、こちらから



KUMISHASHIN 「組写真・作り方・考え方」は、こちらから

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