Postcard ポエム「あしたの時間」2019年 3月

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京都高雄 神護寺ちかくの いろは紅葉
春に 小さな花を咲かせ
初夏には 淡い紅色の種ができる
これから「飛ぶぞ!」みたいな元気が伝わる

これほどの緑を作り出す 自然の営み
心をリフレッシュしてくれる 自然の空気
人は生きる力として どれほど頂いてきた事か

祈りに似た気持ちが 心に広がる

幼い男の子が「はっぱ!」と言いながら
指さす小さな手と 淡い紅色の種がかさなり
あしたの時間が そばにやって来た


2019年3月 Postcard ポエム
「あしたの時間」

イロハ紅葉は、葉が手の平のように5〜7つ裂片があり、この裂片を「いろはにほへと」と数えたことに由来するそうだ。
イロハ紅葉は、風媒花なので、花の後の果実は、翼果(よくか)の形をしている。

秋になり、風により少しでも並行距離を伸ばして遠くへ種子を運ぶためのもので、また、翼の働きによって回転運動が加わり、平行移動の距離を伸ばす事ができる。

そして、その翼の表面はザラザラしている。

イロハ紅葉は、少しの風でも種子が遠くまで飛べる方法を模索し続けて、そして、進化して来た。


種子は軽く、秋の10月ごろの紅葉前に、風に身を任せて次世代に向かって旅立ちをする。
まるで、風に舞っているかのように落下していく。

着いたところで、翌年の春に新しい命を芽生えさせる。

自分で生きる場所を選べない、自分で動くことのできない植物の、素晴らしい知恵に、ただただ感心するばかりです。

柿の種もそうなのです。
あの柿の種の周りについているゼリーのような幕は、鳥がタネを飲み込みやすくするための物であるらしい。自分で動けない柿のタネが、鳥に運んでもらおうと考えた進化だそうです。

そして、

以前、Postcard ポエム「輝きを」で書かせていただいた赤米の話の中でも、
赤米は、もともとは、籾(もみ)がひとりでにこぼれ落ちて芽を出し、新しい命が芽生えさせる野生のイネだそうです。
だから、籾(もみ)の一粒一粒に針のような長い芒(のぎ)を持ち、鳥や獣に食べられるのを防ぎ、また、長い芒(のぎ)が動物の毛に絡まって遠くへ種を運搬してもらう役目があると言われています。

他にも、まだまだいっぱいあるこだと思います。

本当に、自然の摂理の凄さは、人智を超えたところにあると、つくづく思い知らされます。


Postcard ポエム「輝きを」は、こちらから




人は、生きる事に疲れたとき、自然の中に身を置きたくなる。
自然とともに生きて来た、遠い遠い昔の人類のDNAが、目覚めてくる。
森の木々が、綺麗にしてくれた空気により、人の心は、生き返り、また、生きていこうと思えるエネルギーが湧いてくる。

心を癒してくれる、自然の奥深さ。

寿命が少し延びたのではないかと思えるような、あの感動を胸に・・・・そして、また、明日を思い描く事ができるようにる。

人は、自然から、生きてぬいていく為の力を、どれほど頂いていることか。

手を合わせ、感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。


なのに、

人類は、この地球上に一番後に現れたにもかかわらず、一番優れているなどと思い込み、そして、この地球船を滅しにかかっていることに気づきながらも、私利私欲のために、ブレーキをかける事ができないでいます。
もう少し、他の動物たちと一緒に・・・。他の植物たちと一緒に・・・。「この地球に住まわせてもらっている」
と言う謙虚な思いを大切にする事はできないのでしょうか?

私は、原子力発電に反対です。
広島、長崎の原子力爆弾、そして、東日本大震災での原子力発電所の崩壊、
この2度も、放射能にさらされたこの国が、とる道は、人として考えれば自ずと見えてくるのではないでしょうか。


私は、そこを考える事が、「あしたの時間」を子孫に残すことができる事なのだと思っています。


時々、「あしたの時間」を、思ってみてはいかがですか?


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