雲の映える写真を撮る 

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いい雲と組み合わせると
平凡な風景写真が変身する


陽が沈む直前の空です。
雲のグラデーションが美しいです。




「映える写真を撮影!」では、テーマが伝わる写真を目指してきました。
テーマとは、あなたの写真を見てくれている人たちに、写真で伝えたいことです。


テーマを考える参考に、ぜひお読みください。
HAERUSHASHIN
 「写真のテーマを考えるとは?」は、こちらから



ここからの、
「映える写真を撮影!」では、身近なところのモチーフを紹介していきます。

これから紹介するモチーフは、
あなたが「いいな」と思ったことを、発見し、見つけだす助けになると思います。




今回は「雲」について説明していきます。



いい雲は
写真に表情をつける

雲だけの写真というのもありますが、
雲だけではなかなか面白い写真になりにくいです。

そこで、
雲だけを撮影するのではなく、雲と何かを組み合わせて撮影することを考えてみてください。
つまり、
「雲のある風景」を撮影するということです。

雲は、素敵な脇役です。
山並みの中に変化をつけようと思ったら、雲を利用するのが有効です。
大阪城の天守閣や、石垣の連なる景色に、雲を入れることによって、写真にいい表情をつけてくれます。

雲は、写真を見ている人達に季節を感じさせてくれますし、
また、
撮影している私たちの気持ちを投影しやすいものでもあります。
いい雲があるだけで写真が何倍も楽しい写真になります。

写真にいい表情をつけてくれる「雲」に注目してみましょう。



いい雲を見つけたら
組み合わせて撮影する

空があれば雲が浮かんでいます。
夕陽と同じでいい雲にいつ出会えるかはわかりませんが、
出会えた時は、いろいろなものと組み合わせて撮影してみましょう。

時には、撮影している途中で、
一度、空を見上げてみるのもいかがですか?

素敵な雲に出会えるかもしれませんよ。


ここからは、「雲」との組み合わせについて
具体的に写真で説明していきます。



・海


海は雲との相性が良くて、海のスケール感を表現するには
雲は欠かせないものです。
雲がない海の風景は、、おもしろくないものになってしまいます。


・飛行機


雲の中に突入していくみたいです。
飛行機と雲も相性が良く、いい写真が撮影できます。



大きな飛行機が、雲と同じ白で、かわいく感じませんか?



・大阪城


お城のある風景と雲の組み合わせです。



・石垣


お城の石垣の風景に、雲がアクセントになっています。



・街


雲と煙突のある風景です。
雲があることで人が暮らしている感じがしませんか?



・山並


山から雲が、湧き上がっている感じがしませんか?
おもしろい写真になっていると思います。



・チンダル現象


雲の隙間から差す光芒が綺麗に見えることがあります。
「天使の階段」とも呼ばれています。
ねらって撮影できるものではありませんが、
見つけた時は、ぜひ撮影してみましょう。



白が綺麗な雲をレタッチで

雲の撮影で気をつけたいのは、雲が黒く写ったり、真っ白に写ったりすることです。
雲の写真で、白のグラデーションが綺麗に描写できると、美しい白さと立体感が表現できます。
つまり、ハイライトを雲の写真の中心に撮影することです。
ハイライトが出ていないと、雲が「面」のように広がり立体感が感じられなくなります。
それでは、せっかくの写真が台無しになります。


そんな時は、レタッチでカバーしていきましょう。


▼ 下の写真をみてください。
実際に撮影した写真です。


もくもくと、盛り上がってくる雲に出会いました。
その時、撮影した写真です。
このままでは、白のグラデーションが綺麗に出ていないのでレタッチをしてみました。



レタッチで、雲の中心のハイライトと白レベルを上げて
次に、自然な彩度を上げて、空の青さを出しました。

雲の白いグラデーションが綺麗に出て、
美しい白さと立体感とが感じられる写真になりました。



雲だけ撮影しても
作品になりにくい



「雲の写真を撮影してみましょう」というと
雲ばかりを撮ってしまう人が多くいます。
しかし、
雲はあくまでも脇役です。

海や建物などと合わせて撮ることを考えて、
雲のある風景を撮影してみましょう。

また、青空が写真に中に入ると、アクセントになって引き締まった写真になります。
雲と青空の割合も考えながら、写真の構図を決めていきましょう。



▼ 下の写真を見てください。


雲だけなので、作品としては何かものたらない気がしたので、
ビルの上の避雷針を入れて縦で撮影をしてみました。



それが、下の写真です。


いかがですか?
避雷針が入ることによって、作品により立体感が感じられ、
そして、
雲が高くもくもくと、そびえて見えるようになりました。



・おまけ


飛行機雲です。




空に渦巻く雲と、並木です。
モノクロで表現しています。




空に広がる、うろこ雲です。
左上に電線が開いることにより、
見上げているのですが、
ふと、
見下ろしている気がします。




最後に「雲」の撮影についてまとめてみました。



・まとめ

1 いい雲は、写真に表情をつける。

2 いい雲を見つけたら、組み合わせて撮影する。

3 白が綺麗な雲をレタッチで表現する。

4 雲だけ撮影しても作品になりにくい。

5 おまけ。



いかがでしたか?

あなたが雲を撮影するときの参考になれば幸いです。




前回の「雨」の説明は、
HAERUSHASHIN
「雨の日の映える写真の撮り方」は、こちらから



これまでの
映える写真を撮影! も参考にあわせてお読みください。

5 「写真のテーマを考えるとは?」は、こちらから

6 「写真に関係ないものは入れない」は、こちらから

7 「写真のベースラインを整える事は」は、こちらから

8 「写真に表情をプラスする為には」は、こちらから

9 「伝わる写真を目指す為には」は、こちらから




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